三番目の魔女
三番目の魔女

図書館で借りてきた本読了。

シェイクスピアの『マクベス』のストーリーをマクベスを破滅させる予言をした3人の魔女のうちの1人の視点から描いた物語です。
魔女と言っても本当の魔女ではなく、2人の老婆に拾われて育てられた、マクベスに復讐を誓う少女が主人公。
この少女がなぜマクベスを憎むのかいかにして「3人の魔女」の役割を果たすようになるのか、が物語を読み進めていくうちに明らかになっていきます。
ここらへんの持っていき方はおもしろかった。
『マクベス』ではちょろっと出てきて予言するだけの謎の魔女にすばらしいドラマを作り上げたのです。

『マクベス』に出てくる登場人物たちの運命は原作どおり。
ラストまで読んでみての印象は、
「復讐の旅の過程で出会う人々とのふれあいを通して揺れ動き、葛藤する主人公の成長物語」かなぁ。
最後の最後、主人公のいきなりの前向きさがなんだかアメリカっぽくて若干違和感があったけど読み応えのある本でした。

原作の『マクベス』は読んでなくても大丈夫だと思います。
わたしもあらすじぐらいしか知らなかったし('ε'*)